がん治療の話
2018.10.15
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こんにちは。新卒内定者の原田@技術満足室です。
先月、大学のセミナーの帰りに先輩に誘われて、サイエンスカフェという講演会に行ってきました。サイエンスカフェというのは、ある話題について、研究者が一般の人にも分かるように説明してくれるというものです。講演会と言っても、堅苦しいものではなく、無料でカフェみたいに自由に参加できます。
話題は、前立腺がんのある治療法についてです。
前立腺がんには主に、アンドロゲン(男性ホルモン)を必要とするがん細胞Aとアンドロゲンがなくても生きていけるがん細胞Bがいます。
今考える治療法は、そのアンドロゲン濃度をうまく調整して、がん細胞の量を安定させようというものです。
アンドロゲンを抑える薬を飲むと、がん細胞Aだけは減りますが、AがBに突然変異しやすくなってしまうというデメリットがあります。長期的に薬を与え続けると、Bが増え続けるので、総量は増えます。
逆に薬をやめると、突然変異は減るが、Aが増えるので、総量も増えます。
なので、投薬と休止を繰り返して、がん細胞AとBの総量を安定させます。
問題は、薬の休止と再開のタイミングで、どのタイミングでやるとちょうど良いのか?ということです。
この問いに対し、時刻tのがん細胞AとBの量に関する微分方程式と図を使って、大体のタイミングをみんなでイメージしてみよう!!という内容でした。
でも実際は薬代がかかるので、できるだけ少ない薬の量で安定させる必要があります。限られた薬の量でどれだけ安定させれるかが気になりました。