最近のドメイン登録数傾向について
こんにちは、インフラ担当の崎山です。
当社では業務の性質上、多くのドメインに触れる機会があります。
今回は世界的にみて、ここ最近のドメイン登録数の推移・トレンドについて軽く触れてみたいと思います。
ドメインは国際的管理団体であるICANNが基本的に管理していますが、JPドメインに関してはJPRSで管理を行っています。
日本で扱えるドメインは大別するとおおむね2種類(JPドメイン、gTLD)がありますが、
少しブレイクダウンすると以下の形になります。
・汎用JPドメイン(.jp)
→日本全体を対象にした汎用的なJPドメインで、企業や個人などさまざまな用途に利用できます。
・都道府県型JPドメイン(○○○.tokyo.jp、○○○.miyagi.jp など)
→都道府県型JPドメイン名は、その構造に全国47都道府県の名称を含むドメイン名のことをさします。
・属性JPドメイン(.co.jp、.ne.jp など)
→特定の属性や業種を示すJPドメインで、企業(.co.jp)、ネットワーク関連(.ne.jp)、教育機関(.ac.jp)などに使用されます。
・gTLD(Generic Top-Level Domain)
→特定の国や地域に依存しない汎用のTLDで、.com、.org、.net などが含まれます。国際的に使用される一般的なドメインです。
ドメイン、とひとくくりに行ってもいろいろ種類があるのがわかりますね。
さて、上記について最近の取得傾向を見てみます。
画像:
出典:https://jprs.jp/about/stats/domains/
JPドメインに関しては毎年順調に2~3%程度ずつ増えて行っている状況のようです。
新型コロナ流行によって会社倒産が相次いでいるにもかかわらず、登録数が増加し続けている、というのは意外な結果にも思えます。
また、登録数が少なくグラフ上では見づらい「都道府県型JPドメイン」ですが、こちらは減少傾向にあるようです。都道府県型JPドメインはその性質上、長いURLになりがちのため、市民の皆さんに覚えてもらいやすいようなTLDに移行する動きが進んでいるのかもしれません。
画像:
出典:https://www.nic.ad.jp/ja/stat/dom/gtld.html
従来から存在しているgTLDについては、順調に登録数が伸びていたものの、2021年ころからやや伸び悩んでいるように見受けられます。新型コロナ流行の影響かもしれません。
順調な伸びを見せていたはずの「.com」の登録数が減少傾向なのは意外に感じますが、これはおそらく値上げの影響だと考えられます。
https://jprs.jp/related-info/important/2021/211215.html
上記のグラフについては2012年時点で既に存在していたgTLDになりますが、2012年に実施された「新gTLDプログラム」に基づいて、 2013年10月以降に新gTLDが登場しているので、そちらに移行している動きも大いに考えられます。
新gTLDについては以下の参考資料をご覧ください。
https://www.icann.org/resources/pages/registry-reports
上記のページをみるととわかりますが、現在はたくさんのTLDが存在していることがわかります。
例えば「.tokyo」や「.yokohama」などの都市名に準じたものや「.google」「.apple」など特定企業のブランドTLDなど、幅広いTLDが登録されています。
新gTLDの募集は何年間に1回か新規募集があります。
※次回募集は2026年ころみたいですね
https://jprs.jp/related-info/event/2024/ICANN79-03.html
申請に必要な費用はなんと「270,000ドル」!!
日本円にして3800万ほどかかるようです。
とってもお金がある人はぜひ申請してみてはいかがでしょうか。(笑)