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Wi-Fi 7とは?6/6Eとの違いと、今すぐ導入すべきかを徹底解説

2026.01.30 未分類

こんにちは、スピーディア技術満足室です。

最近、オフィスで「Wi-Fiが遅い」「Web会議中に音声が途切れる」といった声を聞きませんか?クラウドサービスやWeb会議が当たり前になった今、ネットワーク環境は業務の土台そのものです。小さなストレスの積み重ねが、生産性に大きく影響するようになってきました。そうした中で登場したのが、最新の無線LAN規格「Wi-Fi 7」です。「Wi-Fi 6や6Eと何が違うの?」「今すぐ入れ替えたほうがいいの?」と迷っている方も多いのではないかと思います。

この記事では、Wi-Fi 7の仕組みと特徴を整理しながら、これまでの規格との違いをできるだけわかりやすく説明していきます。

Wi-Fi 7とは?
・規格の進化と位置づけ
Wi-Fiの規格は、使われ方の変化に合わせて少しずつ進化してきました。
Wi-Fi 5(IEEE 802.11ac)は、「無線でも十分に速い」という感覚を広めた世代です。動画視聴やWeb閲覧が中心だった時代には、速度の向上そのものが大きな価値でした。

Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)になると、考え方が少し変わります。スマートフォンやPC、タブレットなど、複数の端末が同時につながることを前提に、「混んでいても安定して使える」ことが重視されるようになりました。

その流れを引き継いだのがWi-Fi 6Eです。2.4GHz帯と5GHz帯に加えて6GHz帯が使えるようになり、周囲の電波と干渉しにくい環境を作りやすくなりました。なお、日本では6GHz帯は2022年に解禁されましたが、屋外での利用には制限があるため、主に屋内での活用が中心となっています。

そしてWi-Fi 7(IEEE 802.11be)は、速度だけでなく「遅れにくさ」と「つながり続ける安定性」により重点を置いた規格です。リアルタイム性が求められる通信が増えた今の利用環境を意識した設計になっています。

・なぜ今、Wi-Fi 7が注目されているのか?
Wi-Fi 7の規格自体は2024年に正式に承認されましたが、実際に注目が集まり始めたのは2024年後半から2025年にかけてです。

その背景には、対応機器の増加と価格の下落があります。2024年まではハイエンド製品の一部に限られていたWi-Fi 7対応ルーターやアクセスポイントが、2025年に入ってミドルレンジの製品にも広がり始めました。同時に、スマートフォンやノートPCなどの端末側でも対応機種が増え、「使える環境」が整ってきたことが大きな要因です。

また、テレワークやハイブリッドワークの定着により、自宅や小規模オフィスでも複数人が同時にWeb会議を行う場面が増えました。従来の規格では帯域が逼迫しがちな状況において、Wi-Fi 7の安定性が実用的な選択肢として評価されるようになってきています。

・Wi-Fi 7の基本スペック
Wi-Fi 7の主な仕様は次のとおりです。

• 最大通信速度:理論値 約46Gbps
• 対応周波数帯:2.4GHz / 5GHz / 6GHz
• 最大帯域幅:320MHz
• 変調方式:4096-QAM
• 新技術:MLO(Multi-Link Operation)

数字だけだとわかりにくいと思うので、実際の使い方で比較してみましょう。以下の表で、Wi-Fi 6 / 6E / 7の違いを整理しました。


Wi-Fi 7の技術的なポイント
・MLO(Multi-Link Operation)
MLOは、複数の周波数帯を同時に使って通信する仕組みです。

これまでのWi-Fiは、2.4GHzか5GHzといったように、基本的には1つの周波数帯を選んで通信していました。Wi-Fi 7では、5GHzと6GHzなどを同時に使い、混み合っている回線を避けることができます。

その結果、通信が一時的に止まったり、急に遅くなったりする場面が減りやすくなります。
・320MHzの広い帯域
帯域幅は、よく「道路の幅」に例えられます。
Wi-Fi 6Eでは最大160MHzでしたが、Wi-Fi 7ではその倍となる最大320MHzまで使えるようになりました。
道が広がることで、一度に流せるデータ量が増え、大きなファイルの送受信や高速通信がスムーズになります。

・4096-QAMによる効率の向上
4096-QAMは、同じ電波の中により多くの情報を詰め込むための仕組みです。
Wi-Fi 6では1024-QAMが採用されていましたが、Wi-Fi 7の4096-QAMでは約20%多くのデータを送れるようになっています。電波の状態が良い環境では、少ないやり取りで多くのデータを送れるため、通信の効率が上がります。
ただし、この効果を十分に発揮するには電波状態が良好であることが前提です。障害物が多い環境や電波が弱い場所では、期待したほどの効果が得られない場合もあります。

Wi-Fi 7とWi-Fi 6/6Eの違い
Wi-Fi 7の特徴は、「とにかく速い」だけではありません。遅れにくく、つながりが安定しやすい点が大きな違いです。
通信速度の理論値を見ると、Wi-Fi 6/6Eが約9.6Gbpsなのに対し、Wi-Fi 7は約46Gbpsと大きな差があります。ただ、実際の利用では、この数値以上に「混雑しても使い続けられるか」「通信が途切れにくいか」といった部分が体感に影響します。

具体的なシナリオで考えてみましょう。たとえば、自宅で仕事中にWeb会議をしているとき、家族が4K動画のストリーミングを始めたとします。Wi-Fi 6/6Eでは帯域が逼迫して会議の音声が途切れることがありますが、Wi-Fi 7のMLOを使えば、5GHz帯と6GHz帯を同時に使い分けることで、より安定した通信を維持しやすくなります。

また、オフィスで複数人が同時にクラウドストレージにアクセスする場合、Wi-Fi 7の広い帯域幅(320MHz)により、一人ひとりが使える帯域が増え、大容量ファイルのアップロード・ダウンロードがスムーズになります。

周波数帯の面では、Wi-Fi 6EとWi-Fi 7はどちらも6GHz帯を利用できます。Wi-Fi 7は、これに加えて複数の帯域を同時に使えるため、周囲の電波が多い環境でも影響を受けにくくなっています。

以下の表で、主な違いを整理しました。


それぞれどんな人に向いている?
・Wi-Fi 7が活きる使い方
Wi-Fi 7の真価が発揮されるのは、高速で安定した通信が必須となる場面です。たとえば、VRやARを使った業務、クラウドゲーミング、4K・8Kの配信作業など、リアルタイム性と大容量データの両立が求められる用途では、Wi-Fi 7の恩恵を実感しやすいでしょう。

また、20人以上が同時接続する大人数のオフィスや、複数のWeb会議が常時行われる環境では、MLOによる帯域の使い分けが効果を発揮します。従来の規格では混雑しがちだった状況でも、安定した通信を維持できる可能性が高まります。

・Wi-Fi 6/6Eで十分な使い方
一方で、一般的なWeb会議や動画視聴、Webブラウジングが中心であれば、Wi-Fi 6や6Eでも十分快適に使えます。特に、少人数の家庭や小規模オフィスであれば、現行の規格で不便を感じる場面は少ないかもしれません。

むしろ、ルーターの設置場所を最適化したり、周波数帯を適切に使い分けたりすることで、既存の環境を改善できることも多いです。Wi-Fi 7への移行を急ぐ前に、まずは現在の環境を見直してみるのも有効な手段だと思います。

知っておきたいWi-Fi 7の導入コスト
2025年現在、Wi-Fi 7対応ルーターの価格帯は、エントリーモデルで3万円台から、ハイエンドモデルでは5万円以上となっています。Wi-Fi 6ルーターが1万円台から手に入ることを考えると、まだ価格差は大きいですね。

ここで注意したいのが、「ルーターだけWi-Fi 7対応にしても、接続する端末が対応していなければ意味がない」という点です。現時点では、iPhone 16以降の一部モデル、最新のAndroid端末、一部のハイエンドPCなど、対応機器はまだ限られています。

導入を検討する際は、使用している端末の対応状況を事前に確認することが大切です。対応端末が少ない状況でWi-Fi 7ルーターを導入しても、その性能を十分に活かせない可能性があります。

賢い選び方のコツ
Wi-Fi 7は魅力的な技術ですが、いきなり飛びつく必要はありません。まずは、今使っているWi-Fi 6ルーターの設置場所を見直したり、チャンネル設定を最適化したりすることで、通信環境が改善することもあります。

ただし、現在使っているルーターがWi-Fi 5(IEEE 802.11ac)以前の古い規格であれば、Wi-Fi 6EやWi-Fi 7への買い替えは十分に価値があるでしょう。特に、2〜3年後にはWi-Fi 7対応端末が本格的に普及する見通しなので、長期的な投資として考えるのも一つの選択肢です。

端末側の対応状況も重要なポイントです。iPhone 16以降、一部のAndroid端末、最新のノートPCなど、Wi-Fi 7に対応した機器が徐々に増えてきていますが、まだ主流とは言えません。自分たちが使っている端末が対応しているか、今後対応予定があるかを確認してから、導入のタイミングを判断するのが賢明だと思います。

焦らず、自分たちの利用環境に合わせて段階的にアップグレードしていくのが、失敗しない選び方のコツですね。

まとめ
Wi-Fi 7は、単に通信速度を伸ばしただけの規格ではなく、「遅れにくく、切れにくい」ことを意識して設計された次世代のWi-Fiです。
ただし、今すぐ入れ替えが必要というわけではありません。現在の環境によっては、Wi-Fi 6や6Eでも十分な場合が多くあります。
もし検討するなら、次にルーターを買い替えるタイミングで、Wi-Fi 7対応機種を候補に入れてみるのがおすすめです。通信量が増え続けることを考えると、将来を見据えた選択肢として価値があります。

端末の対応状況や利用シーン、予算を踏まえながら、自分たちのネットワーク環境に合った規格を選んでいきましょう。