Wi-Fiって何?今さら聞けない無線LANの基本と選び方 | スタッフブログ

PROFILE

PROFILE
株式会社スピーディアのスタッフブログです。
スピーディアは、SIS光などの 光コラボレーション事業をはじめとした、
地域の情報化とその対価が地域に還流する
事業を提供しています。

ARCHIVE

Wi-Fiって何?今さら聞けない無線LANの基本と選び方

2025.09.30 未分類

こんにちは、スピーディア技術満足室です。

現代生活に欠かせないWi-Fiですが、実際のところ「よくわからないまま使っている」という方も多いのではないでしょうか。今さら人に聞くのも恥ずかしいし、専門用語ばかりで説明を読んでも理解できない…そんなお悩みをお持ちの方のために、今回はWi-Fiの基本から実用的な選び方まで、わかりやすく解説します。

そもそも「Wi-Fi」とは?
まず、基本中の基本から整理しましょう。
Wi-Fi(ワイファイ)とは、無線でインターネットに接続する技術のひとつでWi-Fi Alliance(ワイファイ アライアンス)という国際的な業界団体が認定した製品に付けられる商標名です。

つまり、「無線LAN」が技術の正式名称で、「Wi-Fi」はその中でも互換性や品質が保証されたものというイメージです。

現在では、家庭用や一般向けの無線LAN製品はほとんどがWi-Fi認定を受けているため、実生活では「無線LAN=Wi-Fi」と考えて概ね問題ありません。ただし、業務用の特殊機器など一部の無線LAN製品はWi-Fi非対応の場合もあります。

無線LANの仕組みと有線LANとの違い
Wi-Fiの仕組みは、ラジオ放送に例えるとわかりやすいです。
ルーターは「ラジオ局」のように電波を発信し、スマホやパソコンは「ラジオ受信機」としてその電波を受け取ります。

有線LAN:LANケーブルで接続。高速かつ安定しているが、配線が必要。
無線LAN(Wi-Fi):配線が不要で自由度が高いが、電波の影響を受けやすい。

基本的な無線LAN接続の流れ
1.インターネット回線がルーターに接続される
2.ルーターが信号を電波に変換して発信
3.スマホ・パソコンがその電波をキャッチ
4.インターネットが利用可能に

電波の届く範囲
・屋外・障害物なしの場合:約50〜100m程度
・屋内・鉄筋マンションなどでは:10〜30m程度が一般的
※壁や床などの障害物で大きく減衰するため、間取りや建物の構造によって範囲が大きく変わります。

Wi-Fi規格の種類と通信速度
Wi-Fiには複数の規格があり、それぞれ速度や機能が異なります。

Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)
最大速度:9.6Gbps(理論値)
特徴:複数デバイス同時接続に強い、最新規格
適用場面:高画質動画・オンラインゲーム・テレワーク

Wi-Fi 5(IEEE 802.11ac)
最大速度:6.9Gbps(理論値)
特徴:最も普及している規格
適用場面:家庭利用、動画視聴

Wi-Fi 4(IEEE 802.11n)
最大速度:600Mbps(理論値)
特徴:古いが現役
適用場面:Web閲覧・メールなどの基本利用

5GHz帯と2.4GHz帯の違い
Wi-Fiルーターは「5GHz帯」と「2.4GHz帯」という2種類の電波を使うことができます。用途や環境によって使い分けると快適な通信が可能です。

5GHz帯の特長
高速通信が可能(最新規格で最大速度が出やすい)
干渉に強い(家電やBluetooth等の電波との干渉が少ない)
障害物や距離に弱い(壁や床を挟むと電波が届きにくくなる)
おすすめ用途:動画視聴、オンラインゲーム、大容量ファイル転送

2.4GHz帯の特長
広い範囲に届きやすい(壁や障害物を越えても電波が届きやすい)
通信速度は控えめ(最大速度は5GHzより遅い)
電波干渉が起こりやすい(電子レンジやBluetooth機器と同じ周波数帯のため混雑しやすい)
おすすめ用途:家中どこでもネット接続したいとき、スマート家電やIoT機器との接続

つまり
・「速度重視」や「安定通信の必要な場面」は5GHzを優先
・「家中どこでも繋げたい」「壁越しの部屋にWi-Fiを届けたい」場合は2.4GHzが有利
どちらが最適かは利用シーンと環境によって異なります。

この違いを理解してWi-Fi設定のSSID選択(例:SSID名の末尾が「_5G」や「_2G」など)やルーター設置の参考にしてください。

実際の速度について
理論値は理想環境下での最大値であり、実利用では以下の要因で低下します。

・距離や障害物(壁・家具)
・同時接続数
・利用時間帯(夜は混雑で遅くなる場合あり)

実効速度は理論値の1〜3割程度になることが多く、場合によっては1割未満となることもあります。

家庭用とオフィス用ルーターの違い
家庭用ルーターの特徴
・価格帯:3,000〜20,000円程度
・同時接続:10〜50台程度
・カバー範囲:一戸建て・マンション対応
・設定が簡単で初心者向け

業務用ルーターの特徴
・価格帯:50,000円〜数十万円(※小規模オフィス向けは2〜5万円台もあり)
・同時接続:100台以上に対応可能
・広いオフィスに適した電波範囲
・高度なセキュリティ・管理機能を搭載

選び方の目安
・10人以下の事務所:高性能な家庭用で十分
・20人以上のオフィス:業務用ルーター推奨
・テレワーク:家庭用の上位モデルがおすすめ

自分に合ったルーターの選び方
ステップ1:利用環境を確認
住居タイプ:一戸建て or マンション
広さ・階数
接続台数:スマホ・PC・ゲーム機など
主な用途:動画視聴・ゲーム・テレワーク

ステップ2:必要な性能を決める
基本利用(Web/メール/SNS):Wi-Fi 5対応、5,000〜8,000円程度、15台接続
動画視聴・テレワーク:Wi-Fi 6対応、10,000〜15,000円程度、30台接続
ゲーム・4K動画:Wi-Fi 6対応・ゲーミング機能付き、15,000〜25,000円程度、50台以上

ステップ3:設置環境を考慮
一戸建て:各階に中継器が必要な場合あり
マンション:1台でカバー可能なことが多い
鉄筋コンクリート住宅:電波が弱くなりやすいため高性能機推奨

セキュリティ設定の重要性
Wi-Fiは正しい設定をしないと不正利用や情報漏洩のリスクがあります。

暗号化方式
・WPA3:最新、最も安全(推奨)
・WPA2:現在主流、まだ安全性は高い
・WEP:非常に脆弱、非推奨

基本のセキュリティ対策
・SSID変更(初期値のままは危険)
・強固なパスワード(英数字+記号、12文字以上推奨)
・ゲストネットワーク活用(来客用と分離する)

よくあるトラブルと解決法
トラブル1:繋がらない
・ルーター再起動
・デバイスのWi-Fi設定を削除・再接続
・回線障害確認

トラブル2:速度が遅い
・距離を近づける
・他の端末のダウンロードを一時停止
・アプリを終了
・周波数帯を切り替え(近距離は高速な5GHz、遠距離や壁越しは2.4GHzが安定)

トラブル3:特定の部屋で電波が弱い
・ルーター設置位置を中央へ
・中継器やメッシュWi-Fi導入
※メッシュWi-Fiとは、複数のWi-Fiルーター(アクセスポイント)を連携させて、家やオフィス全体を切れ目なくカバーする仕組みのこと。

トラブル4:同時接続数が多いと不安定になる
・高性能ルーターへ交換
・未使用端末の接続切断
・帯域制御機能(QoS)活用

今後はWi-Fi 6の普及が進み、Wi-Fi 7(IEEE 802.11be)の実用化も始まっています。ただ、最新技術に飛びつく必要はなく、自分の使い方に合うものを選ぶのが大切です。
また、快適なWi-Fi環境を作るには、高性能なWi-Fiルーターの導入と合わせて、回線品質が十分であることが必要です。いくら最新のWi-Fi機器を用意しても、インターネット回線の速度や安定性が低いと、その限界以上の通信品質は得られません。
逆に、良質な回線を引いていても、Wi-Fi機器の性能や設置場所が適切でないと、十分な速度や安定性が発揮されません。
したがって、Wi-Fi設備を選ぶ際は、自宅や利用環境に合ったインターネット回線プランの選定と、実際に使用するWi-Fi機器や配置の両面をしっかり見直して最適化することがポイントです。

スピーディアでは、Wi-Fi利用にも最適な高品質回線を基盤とした ISP事業立ち上げ支援サービス をご提供しております。
企画から導入、運用までトータルでサポートいたしますので、新規参入や既存サービスの強化をご検討の際はぜひお役立てください。

当社では、業界20年以上の豊富なノウハウで事業の立ち上げをサポートしています。
ぜひお気軽にお問合せください。