Y氏の空中散歩そして覚悟-1  | スタッフブログ

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Y氏の空中散歩そして覚悟-1 

2017.06.11 未分類

こんにちは、法人満足室の義夫です。

皆さん、人生で「覚悟」を決めたことってありますか!?

当然あると思いますが、今回は自分の覚悟の瞬間を2つほど

お話したいと思います。

前後編で、今日は1つ目です。

※ブログ中の写真の人物は全て本人、Y氏ですよ、石井さん!

それは、新潟で過ごした学生時代のことです。

大した目的も持たずになった大学生でしたが、

一つだけ、はっきりとやりたいことが有りました。

ハンググライダーで空を飛ぶことです。

今もやってる鳥人間コンテストの影響ですね。

入学後、早速サークルに入り、空を目指します。

練習場は、新潟市から車で約2時間半の尾上岳です。

毎週末通って練習しました。

さて、皆さん、ハンググライダーの練習って、どんなものか

ご存知ですか!?それほど難しくなくて、例えるなら

重さ30kgで幅10mの傘を持って、強い向かい風の中、

急斜面を全力で駆け下りながらメガホンから流れる

インストラクターさんの指示に従うだけです。

運がよければ、少し浮いたりします。

どうです、簡単でしょう!?

◆練習場です!

でも自分にとっては難しくて、

走り出してもうまく風を掴まえることが

出来ず、全力疾走中に、

足が滑って、がっしゃーん!

風にあおられてガッシャーン!!

とにかくひたすらGASHAAAAAN!!!

と地面に突っ込んでいました。

もちろんガッシャーンの後は、次の

練習のために30kgの傘を持って自分の足で

急斜面を登ります。

最初の頃はとても空を飛べるようになるとは

思えませんでしたが、それでも不思議と

止めようという考えは浮かびませんでした。

とにもかくにもひたすらガッシャーンです。

ガッシャーンの後に空を見上げると、山頂の

テイクオフエリアから飛び立った機体が目に

入ります。目標はあそこです!

さて、ガッシャーンも回数を重ねることで

少しづつましになり、離陸、着陸っぽく

なってきます。

(※ここで、ハンググライダーの構造について。

ハンググライダーと人間は、ハーネスと呼ばれる

エプロンみたいなもので、結ばれています。

エプロンを着たら、それを機体に引っ掛ける

のです。)

 

 

◆ハーネスです。

◆こんな風に機体にぶら下がります。

うまく風を掴まえて機体が揚力を得ると

ハーネスが体をクイっと持ち上げ、すると

ちょっとだけ足が地面から離れます。

数秒飛んで、着陸です。

慣れるほどに走り出す場所を高くし、飛んでいる

時間を長くしていきます。練習場の一番高いところから

スタートして滞空時間は10秒くらいでしょうか!?

練習を開始して3ヶ月程経ち、ガッシャーンもほぼ

無くなったある日の夕方、インストラクターさんから

「お前、明日の朝、初飛び」とご指名をいただきました。

「初飛び」とは山頂からの初フライトを指し、大気が

安定している早朝に行います。

だいぶ練習はしました、でも不安が無いといったら嘘に

なります。

先輩方から不安を打ち消すような、しかし煽るような話を

お酒とともにいただきながら眠ると

ついに夢の使者に呼ばれる朝が来たのです。

何度も、飛び立つ人たちを見送った

山頂のテイクオフエリアに今度は自分が立ち、

風を待ちます。

◆テイクオフエリアです。端っこまで行けば

 そこは崖です(誇張有)

山の風は脈動しています。強くなって、弱くなってを

繰り返します。

少しでも浮力がつくように風が強くなった時が

テイクオフのタイミングです。

吹き上げる風が強くなってきました、でもまだです。

周りの人たちは、「いい風だ」とか「もう少しかな」など

声をかけてくれますが、決して「行け」とは言いません。

出るタイミングを判断するのは、初心者であってもただ一人、

実際に飛ぶ自分だけです。

一旦空に出てしまえば最低でも10分前後は、自分以外の

力は借りられません。自分の判断だけが頼りです。

そうです、覚悟が必要なのです。自分の判断に自分を委ね、

その結果を引き受ける覚悟が。

強くなる風が決断を促し、迷いが無くなった時、覚悟を決めて

一歩を踏み出します。

ちなみに、この時ほぼ例外なくみんなあの言葉を叫びます。

そう、これ以外考えられないあの言葉、

「(義夫)いっきぃまあぁぁぁぁぁぁす!」

トトト

全力で走ります

ドドド

とにかく走ります。翼が風をはらみます!

ダダダダ・・・

不意に足裏に感じていた体重がなくなり、

練習場では感じたことが無かった程の

強い力でグイッと空中につまみ上げられ、視界が

一変に開けます。

それほど自由でもないけど、自分も鳥になれたのです。

 ◆初飛びです!

to be continued